肝細胞がんを対象疾患としたARQ 197(チバンチニブ)の国内第3相臨床試験結果について

協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、国内でのARQ 197(一般名:チバンチニブ)※1の第3相臨床試験(JET-HCC試験)において、速報結果を得ましたのでお知らせいたします。

本試験は、ソラフェニブ治療歴を有するc-Met※2高発現の切除不能肝細胞がんの患者さんを対象に、チバンチニブを投与した際の有効性および安全性を評価するため、プラセボを対照とした無作為化二重盲検比較試験として実施しました。その結果、主要評価項目である無増悪生存期間において、チバンチニブ群とプラセボ群の間で統計学的に有意な差は認められませんでした。安全性については、新たな問題は認められず、これまでに知られている安全性プロファイルが確認されました。

本試験結果の詳細については、今後の学術会議などで発表する予定です。

協和発酵キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

本試験の概要

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対象疾患 ソラフェニブを含む全身化学療法1レジメンに対して抵抗性または不忍容で、c-Met高発現の切除不能進行肝細胞がん
デザイン 多施設共同プラセボ対照無作為化二重盲検比較試験
用法・用量 チバンチニブ(またはプラセボ)120mg(1錠)を1日2回連日投与する
被験者数 約190名
主要評価項目 無増悪生存期間
実施地域 日本
  • ※1:ARQ 197(tivantinib)について
    米国ArQule(アーキュール)社が創製した経口投与可能な分子標的薬です。協和発酵キリンは、2007年4月27日にアーキュール社との間で、チバンチニブの日本ならびにアジアの一部地域(中国、韓国および台湾)での独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結しました。ArQule社についての詳細は、以下のURLよりご確認ください。
    ArQule社:http://www.arqule.com/別ウィンドウで開きます
  • ※2:c-Metについて
    c-Metは受容体型チロシンキナーゼの略称です。c-Met受容体のチロシンキナーゼが異常に亢進すると、癌細胞の増殖、生存、血管新生、浸潤、転移など様々な細胞内シグナル伝達に関与することが知られています。
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