burosumabの承認申請に関するFDA諮問委員会の予定について

本ニュースリリースは、当社と当社子会社のKyowa Kirin International PLC、ならびに米国ウルトラジェニクス・ファーマシューティカルが発表した英文プレスリリースを、当社が日本語に翻訳し、発表しています。
本ニュースリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先しますことをご留意下さい。
協和発酵キリン グローバルサイト:www.kyowakirin.com別ウィンドウで開きます

協和発酵キリン株式会社(本社:東京、社長:花井陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、米国食品医薬品局(FDA)が小児・成人X染色体遺伝性低リン血症(XLH)※1を適応症としたburosumab※2の生物製剤申請(BLA)に対する諮問委員会の開催を現時点では予定しないと提示したことをお知らせします。なお、FDAからはburosumabの審査が「Guidance on Good Review Management Principles and Practices for PDUFA Products」に従い、FDAによるタイムラインに沿って進んでいることが伝達されています。

FDAは、重篤な症状に対する治療薬となり、承認された場合、安全性もしくは効果の面から著しい改善をもたらすことが期待される薬剤に対して与えられる「優先審査」にburosumabを指定しています。審査終了目標日(PDUFA action date)は2018年4月17日です。FDAは既にburosumabを「rare pediatric disease」に対する薬剤に指定しているため、burosumabが承認された場合は、Priority Review Voucher※3を得ることができます。

ウルトラジェニクスと協和発酵キリンの間で締結した協業およびライセンス契約に基づき、ウルトラジェニクス、協和発酵キリンおよびKyowa Kirin Internationalの3社は、共同でburosumabのグローバルな開発および販売に取り組んでいます。

  • ※1:X染色体遺伝性低リン血症(XLH)
    XLHは、遺伝的な原因により血中のFGF23が過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・維持に障害をきたす希少な疾患です。
  • ※2:burosumab(KRN23)について
    burosumabは協和発酵キリンにより創製された線維芽細胞増殖因子23(FGF23)に対する完全ヒトモノクローナル抗体です。FGF23は、腎臓におけるリン排泄と活性型ビタミンD産生を制御することで、血清リンおよび活性型ビタミンD濃度を低下させる液性因子です。burosumabはFGF23の過剰発現に由来した疾患であるXLHおよび腫瘍性骨軟化症(TIO)を対象として開発が進められています。XLHおよびTIO患者さんにおけるリン排泄亢進はFGF23の過剰な作用により引き起こされています。burosumabは、XLHおよびTIOの患者さんにおけるFGF23の過剰な作用を阻害することで、腎臓におけるリンの再吸収を増加させ、腸管におけるリンとカルシウムの吸収を促進するビタミンDの産生を増加させます。
  • ※3:Priority Review Voucherについて
    FDAのOffice of Orphan Drug Development(OOPD)は、XLH治療に用いるburosumabを「rare pediatric disease」に対する薬剤として指定しました。FDAのRare Pediatric Disease Priority Review Voucher programにおいては、「rare pediatric disease」に対する新薬で承認を取得した企業は、以後別の製品で申請を行う際にPriority Reviewを受けることのできるvoucherを受け取ることができます。このvoucherは、受け取った会社自身が使用するか、第三者に販売することが可能です。
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