ファーマコビジランス

ファーマコビジランス本部

薬学部
2003年入社

現在の仕事内容、携るプロジェクトは?

現在は製品のリスク管理を行う部門で、がん領域の開発品、市販品の責任者をしています。そのため、個別の開発品プロジェクトや市販品は担当していません。ファーマコビジランス部は開発品や市販品の安全性情報を収集し、評価(監視)し、適切な安全対策を講じることで、患者さんの安全性を確保することが重要なミッションです。医薬品には副作用がつきものですが、私たちファーマコビジランス部では副作用(リスク)を軽減したり、予防したり(最小化)することでベネフィットとリスクのマージンを最大化し、製品価値(製品の効果)を高め、その結果患者さんにより良い転帰をもたらすことができると考えています。 私たちの業務はすべて患者さんにつながっており、それを意識して業務に取り組む必要があります。私たちの部門では「Patient Safety」を合言葉に、自分たちは何のために存在するのか、ということを忘れずに日々活動しています。
医薬品を使用いただく医療従事者や患者さんの認識や行動を変えることができて初めて私たちのリスク最小化は効果を発揮します。情報を集め、評価するだけでは、リスク最小化はできません。評価の内容やプロセスの透明性、信頼性が高く、しっかりとした根拠をもって、適切なタイミング、形で医療現場や患者さんの手元に情報を発信していく必要があります。日々メンバーとともに、Patient Safetyを意識して切磋琢磨しています。

学生時代の専攻と入社理由は?

大学時代は薬学部で有機化学を専攻し、合成について研究を行っていました。医薬品に興味をもったのは高校時代です。化学の授業で医薬品の構造、合成について学んだことで薬学に興味を持ち、医療に携わり社会に貢献したいという気持ちを抱き、薬学部を目指しました。その後、大学の講義で医薬品の開発(治験)について学び、医薬品を世に送り出すための臨床開発に興味を持ったこと、高校時代に抱いた薬を通して病に苦しむ人の力になりたいという気持ちから、開発職を希望し就職活動を行いました。入社はキリンビール株式会社でした。製薬会社としては小規模でしたが、さまざまなことに挑戦できる社風や社員の多様性に惹かれ入社を希望しました。
入社後約6年間は開発モニターとして腎領域の開発に携わり、その後メディカルアフェアーズ部に異動し、臨床研究の企画など製品のライフサイクルマネジメント(育薬)に携わりました。メディカルアフェアーズ部までは有効性の面での製品価値向上や医師が必要としている情報を明らかにするといったことを主に実施してきましたが、この過程で、医薬品は有効性と安全性のバランスで成り立っているにも関わらず、自身が有効性の側面ばかりを捉えてきたことに気づき、安全性の面からも医薬品の価値最大化にかかわりたいと考え、ファーマコビジランス部への異動を希望し、今に至ります。

最も印象的なプロジェクトは?

入社から6年間はKRN1493(現、レグパラ錠)の開発に携わりました。初めて経験した開発品であったこと、KRN1493にかかわる多くの部門の関係者が目標に向かって一丸となって取り組み、一体感を持って臨むことができたことは非常に貴重な経験でした。その後メディカルアフェアーズ部に異動し、レグパラ錠の育薬に取り組むこととなり、開発から市販後の価値最大化までを担うことができ、プロジェクトというよりもレグパラ錠とともに自身も成長してきたと感じており、この点においてレグパラ錠にかかわれたことが私にとって非常に大きな財産となっています。

協和キリンの開発職の強み、魅力は?

日本発のグローバル・スペシャリティファーマを目指し、会社、部門、個人の成長に前向きに取り組んでいます。年代や職責に関係なく、自由に意見や提案を行える風土が非常に魅力であると感じます。協和キリンは決して大きな会社ではありませんが、だからこそさまざまなことにチャレンジできる、成長できる場がたくさんある、新しいことや改善を提案できる機会がたくさんあることも魅力だと思います。
ファーマコビジランス部では、安全性情報のデータベースをグローバルで統一し、日米欧それぞれの極で入手した情報をタイムリーに共有し、安全対策に活かす仕組みがあり、グローバルセーフティチームでは3極が開発品や市販品のリスク管理について協議し、グローバルレベルでPatient Safetyに取り組んでいます。今後はアジアでの活動も活発化していきます。日本がグローバル本社の機能を担いこのような活動にしっかりと関与しているため、グローバルの視点で物事を考えることが養えることも非常に魅力であると感じます。「One Kyowa Kirin」に向けて社員一人ひとりが変革に向けてチャレンジを開始しています。そんな活気ある仲間と活動できることも大きな魅力です。

目下取り組んでいる挑戦は?

私たちファーマコビジランス部のミッションは安全性情報を活用し、副作用を軽減、防止することで、製品の価値を最大化し、患者さんによりよい転帰をもたらすことです。そのために日々情報を収集し、分析、評価し、その製品が使用される医療環境、疾患背景、ガイドラインなどの周辺状況を加味し、製品のリスクであるのか、リスクを軽減したり、予防するために情報を発信する必要があるのか、そして発信した情報により本当にリスクが軽減、防止できているのかを確認することが重要であると考えています。これらのサイクルをしっかりと回していくことがリスクとベネフィットのマージンを最大化することにつながります。これらの活動の先には常に医療従事者、患者さんがいます。そのことを常に意識し、日々の業務を行わなければ、私たちのミッション(存在価値)は果たせなくなってしまいます。患者さんにより良い転帰をもたらすため、常に自分たちの業務の先にあるものを考え判断、行動できるような意識の醸成、それを支える体制の構築に挑戦しています。
「私たちの志」のフレーズの中に「人間に与えられた感受性をサビつかせることなく、世界一、いのちにやさしい会社になろう。世界を救うのは強さだけではない。人間のやさしさが必要なのだ。」というフレーズがあります。患者さんのために、感受性、想像力、やさしさをもって、一人一人が仕事に向き合い行動してくことができるよう周囲を巻き込んでいきたいと考えています。

目指すキャリアは?

患者さんのことを第一に考えたファーマコビジランス活動をしっかりと推進していく意識の醸成、環境を整えていきたいと考えています。
一方、次のキャリアについては、具体的な部署や職種は特定していませんが、入社以来開発モニター、メディカルアフェアーズ部で育薬、ファーマコビジランス部で安全性の業務に携わり、製品や領域に特化した業務に携わってきていますので、今度はもう少し広い視点で製薬企業の役割や存在意義を考え、貢献できる業務に携わっていきたいと考えています。

開発職の社員たち

※社員の部署・役職は取材当時のものです。