ヒト型抗FGF23モノクローナル抗体「クリースビータ®」「在宅自己注射」対象薬剤へ追加
協和キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和キリン」)は、FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症※1を効果・効能とするヒト型抗線維芽細胞増殖因子23(Fibroblast Growth Factor 23、以下「FGF23」)モノクローナル抗体「クリースビータ®」(一般名:ブロスマブ)が、2020年11月30日付厚生労働省告示第371号により「保険医が投与することができる注射薬(処方箋を交付することができる注射薬)」として、また「在宅自己注射指導管理料」の算定が可能な薬剤として、それぞれ追加されたことをお知らせします。
これに伴い、日本国内において医師の適切な指導管理の下で、在宅での本剤の自己注射が可能になります。通常、「クリースビータ®」は2週もしくは4週に1回投与されますが、在宅自己注射が可能になることで患者さんの通院頻度を減らすことができます。通院による患者さんの身体的・経済的負担や拘束時間の軽減により、日常生活への影響が緩和され QOL(生活の質)向上に貢献できるものと期待されています。
クリースビータ®はFGF23を標的として協和キリンが創製したヒトIgG1モノクローナル抗体で、FGF23に対して直接的に作用する初めての薬剤です。FGF23は、腎臓におけるリン排泄を亢進させ活性型ビタミンDの産生を抑制することで、血清リン濃度を低下させる液性因子です。本剤は、これまでX染色体連鎖性低リン血症(XLH)および腫瘍性骨軟化症(TIO)といった、FGF23の過剰産生が引き起こす低リン血症性疾患を対象として開発が進められ、2019年9月20日にFGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症を適応症とした国内医薬品製造販売承認を取得し、2019年12月6日に国内で発売されました。
なお、協和キリンとUltragenyx Pharmaceutical Inc.※2との間で締結した協業およびライセンス契約に基づき、協和キリン、協和キリンの子会社であるKyowa Kirin International PLCおよびUltragenyx Pharmaceutical Inc.の3社は、共同で本剤のグローバルな開発および販売に取り組んでいます。
協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。
- ※1FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症は、指定難病の「ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症」(指定難病238)、および小児慢性特定疾患の「原発性低リン血症性くる病」と「ビタミンD抵抗性骨軟化症」に対応する疾患で、FGF23作用過剰による腎近位尿細管リン再吸収障害に起因する、くる病・骨軟化症の総称です。この疾患は、先天性のX染色体連鎖性低リン血症(XLH)、後天性の腫瘍性骨軟化症(TIO)、表皮母斑症候群(ENS)等が含まれます。これらの疾患は、FGF23が過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患です。
FGF23作用過剰の原因は、XLHにおけるPHEX(phosphate-regulating gene with homologies to endopeptidases on the X chromosome)遺伝子や常染色体優性低リン血症性くる病・骨軟化症(ADHR)におけるFGF23 遺伝子など、遺伝子変異によるFGF23の過剰産生が報告されています。また、遺伝子変異以外にも、腫瘍性骨軟化症(TIO)では主として間葉系腫瘍による FGF23の過剰産生が、また表皮母斑症候群(ENS)では皮膚病変からのFGF23の過剰分泌が原因として知られています。 - ※2Ultragenyx Pharmaceutical Inc.
2010年に設立されたバイオ医薬品企業で、重篤な希少疾病や超希少疾病の治療薬となりうる新規製品の臨床開発と販売を行っています。同社は、承認された治療法がなく、治療メカニズムが明らかで、医療ニーズが高い疾病に対する医薬品開発を目指し、これまで多様なポートフォリオを構築してきました。
同社の経営陣は、希少疾患治療薬の開発と販売に関する経験を有しています。 同社の戦略は、緊急性の高い患者さんに安全かつ効果的な治療法を提供するため、時間と費用の両面での効率性を追求しています。
同社の詳細な情報はこちらのHPをご参照ください。 http://www.ultragenyx.com/
