バイオ医薬品の作り方

医薬品は、主に化学合成によって製造される低分子化合物と、遺伝子組換え細胞によって製造されるバイオ医薬品があります。
バイオ医薬品の製造には大きく分けて2つの工程「培養工程」と「精製工程」があります。

「培養工程」では、生産細胞を培養することで、薬のもととなるタンパク質を生産します。例えば 、協和キリンの製造現場では主に数キロリットルから十数キロリットルの大きさのタンクを用いて培養します。培養工程が終わった時点では、目的のタンパク質以外の生産細胞から分泌される成分等の不純物が混合されています。そこで、続く「精製工程」において、不純物を除去し目的のタンパク質を取り出す作業を行います。これらの培養工程・精製工程を経て得られた、純度の高いタンパク質は「原薬」と呼ばれ、その後製剤化工程(バイアルへの充てんなど)や包装工程を経て、病院などで使われる製品(製剤)になります。

これらバイオ医薬品の製造には製品に応じた様々な技術を使用しています。例えば、バイオ医薬品の一種である抗体医薬品を製造するにあたり、トランスポゾンを用いた遺伝子導入技術※1の活用に加え、生産細胞の選択方法の改良等により、安定した生産細胞を短期間で取得することが可能となっています。また、続く培養及び精製工程では、日米欧のGMP※2に準拠した大型の培養及び精製設備を用いるなど、多くの技術を組み合わせて安定した医薬品の供給が可能となるよう努力しています。

  1. ※1国立遺伝学研究所別ウィンドウで開きますによって開発されたTol2転移システム
  2. ※2Good Manufacturing Practice
発現プラスミド構築:目的のヒトのタンパク質を造る遺伝子をプラスミド(核外遺伝子)に組み込む 細胞への導入:(大腸菌・細胞など) セルバンク作製:マスターとなる細胞から生産用の細胞を作製(冷凍保存) 培養・増殖:生産用の細胞を大量に培養→培養された細胞が目的タンパク質を合成 精製・濃縮:培養液から細胞・不純物を濾過・除去し、目的タンパク質を濃縮 製剤化 厚生労働省 バイオシミラーの現状(平成27年7月23日)をもとに作成
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