ロカチンリマブの臨床試験プログラム中止について

本ニュースリリースは、本日発表した英文プレスリリースの内容を、日本語に翻訳、再構成し、発表しています。
本ニュースリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先しますことにご留意下さい。
原文(英文)については以下をご参照ください。
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2026/e20260303_01.html別ウィンドウで開きます

協和キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長COO: アブドゥル・マリック、以下「協和キリン」)は、現在実施中のロカチンリマブ(rocatinlimab)に関するすべての臨床試験を中止することを決定しましたので、お知らせします。ロカチンリマブは、中等症から重症のアトピー性皮膚炎、中等症から重症のコントロール不十分な喘息、および結節性痒疹を対象疾患として評価が進められていた、抗OX40モノクローナル抗体の治験薬です。

本決定は、ロカチンリマブのグローバル臨床開発プログラムに関して、計画していた最新の安全性情報への更新を踏まえたものです。これらの最新の安全性情報に基づき、協和キリンとアムジェンは、対象となる患者集団において想定されるベネフィットに対して潜在的なリスクが上回る可能性があるとの結論に至りました。本判断は、これまでに報告されてきた安全性リスクを含む、新たに得られた安全性情報の総合的な検討結果を反映したものです。

ここ数週間にわたり実施された最新の安全性レビューにおいて、ウイルス性または免疫関連の関与が疑われる悪性腫瘍に関する新たな懸念が確認されました。これには、以前に確認されたカポジ肉腫の1例に加え、新たに確定診断された1例と疑いのある1例が含まれており、OX40経路の調節との間に機序的関連が存在する可能性を示唆しています。プログラム全体における悪性腫瘍の発現件数は、依然として予想される自然発現率を下回っているものの、これらの症例の特性を踏まえると、生物学的に妥当な懸念が生じ得ることは否定できません。

協和キリンの代表取締役社長兼最高執行責任者(COO)であるアブドゥル・マリックは、以下のように述べています。
「安全で有効な治療法を患者さんにお届けしたいと考えていただけに、非常に残念な結果です。ロカチンリマブは、ROCKETプログラムにおいて、中等症から重症のアトピー性皮膚炎に対する持続的かつ臨床的に意義のある有効性を示してきました。しかしながら、安全性プロファイルが変化してきており、患者さんの安全が常に最優先事項であることから、今回の断固たる、かつ慎重な判断を下しました。望んでいた結果ではありませんが、私たちの取り組みは決して無駄ではありません。本プログラムから得られた知見は、OX40経路のより広範な理解と今後の研究活動に有意義に貢献するものと考えています。」

両社は、現在、臨床試験責任医師および各国の規制当局への通知を進めています。治験参加者が必要な安全性フォローアップを完了した後、すべての試験は正式に終了となります。両社は今後、全データセットの包括的な解析を共同で実施し、評価が完了次第、追加の情報を提供する予定です。

協和キリンについて
協和キリンは、Life-changingな価値をもつ新しい医薬品や治療法を創出し、患者さんへ届けることに真摯に取り組んでいます。日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、70 年以上にわたり医薬品の創出とバイオテクノロジーの革新に貢献してきました。現在、高いアンメットメディカルニーズを解決し得る次世代抗体および遺伝子細胞治療の開発に取り組んでいます。特に骨・ミネラル、血液がん・難治性血液疾患、希少疾患の治療法の研究開発に注力し、また他領域で活用され得る研究成果についてはパートナーシップによる価値最大化を目指します。協和キリンは共通の価値観のもと、持続可能な成長を実現し、人々に笑顔をもたらすために尽力します。 https://www.kyowakirin.co.jp/index.html