「ポテリジオ®」のコンパニオン診断薬 「ポテリジオ®テスト IHC」、「ポテリジオ®テスト FCM」新発売のお知らせ

協和メデックス株式会社(本社:東京都中央区、社長:山口 正仁、以下「協和メデックス」)は、2012年5月7日に、体外診断用医薬品「ポテリジオ®テスト IHC」、「ポテリジオ®テスト FCM」(以下、両製品を合わせて「ポテリジオ®テスト」)を新発売しましたので、お知らせいたします。

「ポテリジオ®テスト」は、協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、社長:花井 陳雄、以下「協和発酵キリン」)が2012年3月30日に医薬品製造販売承認を取得した「ポテリジオ®点滴静注20mg」(一般名;モガムリズマブ(遺伝子組換え)、以下「ポテリジオ®」)のコンパニオン診断薬注1で、再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)注2の患者さんにおいて「ポテリジオ®」の投薬を判断するための補助に使用されます。治療薬と体外診断薬を組合せて使用することで、適切な患者さんに適切な治療をお届けできる個別化医療に貢献できると考えております。

「ポテリジオ®」は、ATL細胞表面に存在するCCR4注3に結合し、ADCC活性注4によりATL細胞を傷害します。「ポテリジオ®」を投与する前に、「ポテリジオ®テスト」を使用してATL細胞が CCR4を発現しているか否かをあらかじめ検査することができます。免疫組織化学的手法(IHC)注5を原理とした「ポテリジオ®テスト IHC」は、ATLの患者さんのリンパ節や皮膚など組織を検体とした場合に使用し、フローサイトメトリー(FCM)注6を原理とした「ポテリジオ®テスト FCM」は、ATLの患者さんの血液を検体とした場合に使用します。

協和メデックスは、主要製品である生化学検査試薬や免疫測定試薬及び測定装置に加え、時代のニーズを捉えた体外診断用医薬品・医療機器の開発に取り組むことで、様々な疾患の治療およびQOLの向上に貢献してまいります。

「ポテリジオ®テスト IHC」の製品概要

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製品名 ポテリジオ®テスト IHC
使用目的 組織、細胞中のCCR4タンパクの検出(モガムリズマブ(遺伝子組換え)の適応を判定するための補助に用いる)
製造販売承認取得日 2012年3月2日
包装 15回用
貯法 2~8℃

以下、「ポテリジオ®テスト IHC」の別売品

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製品名 抗原賦活化液A(ポテリジオ®テスト用)
容量 50ml
貯法 2~25℃

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製品名 リン酸緩衝液(ポテリジオ®テスト用)
容量 191g
貯法 2~30℃

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製品名 コントロールスライド(ポテリジオ®テスト用)
包装 5枚
貯法 2~25℃
「ポテリジオ®テスト FCM」の製品概要

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製品名 ポテリジオ®テスト FCM
使用目的 血液中の血球細胞表面上に発現するCCR4タンパクの検出(モガムリズマブ(遺伝子組換え)の適応を判定するための補助に用いる)
製造販売承認取得日 2012年3月2日
包装 10回用
貯法 2~8℃
  • 注1.コンパニオン診断薬
    個別化医療で用いられる体外診断用医薬品です。あらかじめ遺伝子やバイオマーカーを調べておくことにより、患者さんごとに有効性が高く、かつ副作用の少ない医薬品を投与することができ、最適な治療法や医薬品を選ぶことを可能にします。特定のがんを中心に、すでに利用されています。
  • 注2.成人T細胞白血病リンパ腫(ATL: Adult T-cell Leukemia-Lymphoma)
    レトロウイルスのHTLV-1が発症に関与している末梢性T細胞腫瘍であり、国内の年間発症例数は約1150と推定されています。一般的に、mLSG15療法などの多剤併用化学療法が施行されますが、移植以外に治癒が期待される治療法は確立されていません。現在、移植療法が積極的に検討されています。一方、再発・再燃例に対しては、悪性リンパ腫の治療法に準じた種々の化学療法が実施されていますが、有効な治療法は確立されていません。
  • 注3.CCR4(chemokine (C-C motif) receptor 4)
    CCR4は、白血球の遊走に関与するケモカインの受容体の一つです。CCR4は、正常組織中ではIL-4およびIL-5などのサイトカインを産生する(CD4陽性の)ヘルパー2型T細胞に選択的に発現することが知られています。また、ある種の血液がんにおいて高発現していることが知られています。
  • 注4.ADCC(Antibody-Dependent Cellular Cytotoxicity(抗体依存性細胞傷害))活性
    抗原に抗体が結合すると、その抗体にマクロファージやNK細胞といったエフェクター細胞が結合します。その後、エフェクター細胞によって抗原を持つ標的細胞が殺傷されます。
  • 注5.免疫組織化学的手法(IHC: Immunohistochemistry)
    抗体を用いて組織中の抗原を検出する手法で、発色操作を行うことで抗原の有無を容易に検出することができます。
  • 注6.フローサイトメトリー(FCM: Flow Cytometry)
    細胞の存在比率や細胞内もしくは細胞表面の情報(大きさ、構造、分子発現など)を光学的に分析する手法です。短時間に多量の細胞を個々に測定することができます。
協和メデックスの概要

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本 社 東京都中央区晴海1-8-10晴海トリトンスクエアX棟4F
設 立 1981年4月
資本金 4億5千万円
売上高 116.6億円(2011年12月期実績)
代表者 代表取締役社長 山口 正仁
株 主 協和発酵キリン株式会社(100%)
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