副甲状腺がんおよび原発性副甲状腺機能亢進症における
高カルシウム血症を対象としたKHK7580(エボカルセト)の
第3相臨床試験開始のお知らせ

協和発酵キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:花井 陳雄、以下「協和発酵キリン」)は、本日、副甲状腺がんおよび副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を対象としたKHK7580(一般名:エボカルセト)の第3相臨床試験を開始しました。

本試験は、日本で実施されるオープンラベル第3相臨床試験で、KHK7580を経口投与した際の有効性と安全性を評価します。

KHK7580は、田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:三津家 正之、以下「田辺三菱製薬」)が創製した低分子化合物で、新規カルシウム受容体作動薬です。協和発酵キリンは、2008年3月に田辺三菱製薬より日本ならびにアジアの一部における共同研究・開発・販売および製造権を取得し、2017年4月に、維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を対象疾患として国内医薬品製造販売承認申請を厚生労働省に行いました。

協和発酵キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

本試験の概要
対象疾患副甲状腺がんおよび副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症
試験デザインオープンラベル試験
主要評価項目評価期(最大24週間)における血清補正カルシウム濃度が10.3mg/dL以下に2週間維持された被験者数および被験者割合
投与群KHK7580群
実施地域日本
副甲状腺がんおよび副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症について
副甲状腺がんおよび原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)は、副甲状腺に発生する腫瘍などから副甲状腺ホルモン(PTH)が自律的に過剰分泌される疾患であり、PTHの高値により血清カルシウム濃度が上昇します。副甲状腺がんおよびPHPTの治療には、副甲状腺摘出術(以下PTx)が根治的治療法として第一選択となりますが、合併症などの問題でPTx不能なPHPT又はPTx施行後の再発PHPTおよび副甲状腺がんでは、高カルシウム血症のコントロールに難渋するケースがあります。このような高カルシウム血症を呈する患者さんはまれではありますが、倦怠感、多尿、口渇、腎障害などの様々な症状が発現し、高度の場合には高カルシウム血症クリーゼにより重篤な経過をたどることがあります。
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