協和発酵キリンとMEI Pharma社によるPI3Kデルタ阻害剤 ME-401に関するライセンス契約締結について

協和発酵キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和発酵キリン」)およびMEI Pharma, Inc. (本社:米国サンディエゴ、社長:Daniel Gold 、以下「MEI Pharma」)は、日本におけるME-401注1の独占的な開発および販売に関するライセンス契約を締結したことをお知らせします。

ME-401は、現在MEI PharmaがB細胞悪性腫瘍を対象疾患として開発中のホスファチジルイノシトール3-キナーゼデルタ(PI3Kδ)阻害剤です。MEI Pharmaは、本剤の濾胞性リンパ腫注2を対象とした第2相臨床試験を実施することを計画しており、その結果は米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認を取得する際の主要な根拠資料となる予定です。

今回の契約に基づき、協和発酵キリンは、MEI Pharmaに対し契約一時金1,000万ドル、今後の開発ステージの進捗や販売に伴うマイルストーンを最大で8750万ドル、販売規模に応じた2桁%(10%台中盤まで)の販売ロイヤリティを支払います。一方、協和発酵キリンは、日本におけるME-401の独占的開発権および販売権をMEI Pharmaから取得します。

協和発酵キリンは2019年に第1相臨床試験を日本で行う予定です。

  • 注1: ME-401について
    ME-401は開発中の経口PI3Kδ阻害剤です。PI3Kδは血液がん細胞の増殖や生存に重要な役割を果たします。ME-401はPI3Kδ のアイソフォームに対して高い選択性を示し、他のPI3Kδ阻害剤とは異なる医薬品特性を有しています。本剤は現在様々なB細胞性悪性腫瘍に対する臨床的な評価が行われています。MEI Pharmaは、化学療法および抗CD20抗体を含む少なくとも2回の全身治療が奏功しなかった濾胞性リンパ腫の患者さんを対象としたME-401単剤の有効性、安全性および忍容性を評価する第2相試験を準備しています。当該第2相試験の結果は米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認を取得する際の主要な根拠資料となる予定です。
  • 注2: 濾胞性リンパ腫について
    濾胞性リンパ腫とは、悪性リンパ腫の種類の1つで、リンパ球の中のB細胞から発生する非ホジキンリンパ腫です。頸部、胸部、腹部などのリンパ節が腫れるほかは自覚症状に乏しく、気付かないうちに病期(ステージ)が進んでいる場合があります。
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