オルケディア®錠(エボカルセト)の国内承認事項一部変更承認取得のお知らせ

協和キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和キリン」)は本日、オルケディア®錠(一般名:エボカルセト、開発コード:KHK7580)注1について、副甲状腺癌および副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症注2を対象とした効能効果および用法用量に関する承認事項一部変更承認を取得したことをお知らせいたします。

今回の承認は、副甲状腺癌および副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を対象とした本剤の第3相臨床試験の結果に基づいています。

なお、本剤は2019年3月4日付で厚生労働省から副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を予定効能効果として、希少疾病用医薬品の指定を受けています。

追加された効能・効果および用法・用量
効能・効果 下記疾患における高カルシウム血症
  • 副甲状腺癌
  • 副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症
用法・用量 通常、成人には、エボカルセトとして1回2mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。患者の血清カルシウム濃度に応じて開始用量として1回2mgを1日2回経口投与することができる。以後は、患者の血清カルシウム濃度により投与量及び投与回数を適宜増減するが、投与量は1回6mgまで、投与回数は1日4回までとする。

協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

注1オルケディア®錠(エボカルセト)について
オルケディア®錠は、田辺三菱製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:三津家 正之、以下「田辺三菱製薬」)が創製した低分子化合物で、新規カルシウム受容体作動薬です。協和キリンは、2008年3月に田辺三菱製薬より日本ならびにアジアの一部における共同研究・開発・販売および製造権を取得し、2018年3月に、維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を適応症として国内医薬品製造販売承認を取得し、2018年5月に薬価基準に収載され、「オルケディア®錠」という製品名で国内販売を開始しました。
注2副甲状腺癌および副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症について
副甲状腺癌および原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT:Primary hyperparathyroidism)は、副甲状腺に発生する腫瘍などから副甲状腺ホルモン(PTH)が自律的に過剰分泌される疾患であり、PTHの高値により血清カルシウム濃度が上昇します。副甲状腺癌およびPHPTの治療には、副甲状腺摘出術(以下PTx)が根治的治療法として第一選択となりますが、合併症などの問題でPTx不能なPHPT又はPTx施行後の再発PHPTおよび副甲状腺癌では、高カルシウム血症のコントロールに難渋するケースがあります。このような高カルシウム血症を呈する患者さんはまれではありますが、倦怠感、多尿、口渇、腎障害などの様々な症状が発現し、高度の場合には高カルシウム血症クリーゼにより重篤な経過をたどることがあります。