協和キリンとMEI Pharma社による
ME-401に関するグローバルライセンス契約締結について

  • MEI Pharma社は本契約締結に伴い、1億USドルの一時金を受領し、今後開発、薬事承認および発売に伴うマイルストン収入として最大5億8250万USドルを受領する予定
  • 米国において、MEI Pharma社と協和キリンは両社共同で情報提供活動を行い、製品の売上収益はMEI Pharma社が計上、利益と費用は両社50:50の比率でシェア
  • 協和キリンは本剤の米国以外での独占的販売権を取得し、MEI Pharma社は米国以外での売上収益に応じた段階的な販売ロイヤルティを受領

協和キリン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和キリン」)とMEI Pharma, Inc. (本社:米国サンディエゴ、社長兼CEO:Daniel Gold 、以下「MEI」)は、B細胞悪性腫瘍を対象として現在開発中のホスファチジルイノシトール3-キナーゼデルタ(PI3Kδ)阻害剤ME-401をグローバルに開発、販売することを目的に、本剤のグローバルライセンス、開発、販売に関する契約を締結したことをお知らせします。

ME-401は、現在MEIが再発・難治性の濾胞性リンパ腫を対象とした第2相臨床試験(TIDAL Study)を実施しており、その結果は米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認(accelerated approval)の手続きにおける主要な根拠資料となる予定です。また、B細胞悪性腫瘍を対象に、ME-401の単剤療法ならびにリツキシマブまたはザヌブルチニブとの併用療法を評価する第1b相試験も進行中であり、日本では協和キリンが低悪性度B細胞悪性腫瘍を対象とした単剤療法の第1相試験を2019年に開始しています。

2018年に両社が締結した本剤の国内でのライセンス契約を保持・統合し、あらためて締結した今回の契約に基づき、MEIは協和キリンから1億USドルの一時金を受領し、今後開発、薬事承認および発売に伴うマイルストン収入として最大5億8250万USドルを受領する権利を有します。米国で本剤が承認された場合、両社は共同で本剤の情報提供活動を行い、製品の売上収益はMEIが計上し、本剤の販売にかかる利益と開発費を含む費用は50:50の比率で折半します。米国以外の国・地域では、協和キリンが独占的な販売権を有し、ME-401のすべての売上収益を計上し、この売上収益に対する10%台から段階的に引き上げられるロイヤルティをMEIに支払います。また協和キリンは、米国以外で発生する臨床開発費用と薬事申請、CMC、および販売にかかる費用を負担します。さらに両社は、ME-401と他の薬剤との併用を含め、さまざまなB細胞悪性腫瘍における本剤の有用性を広く評価するよう開発計画を進めていく予定です。

ME-401について
ME-401は現在開発中の経口PI3Kδ阻害剤です。PI3Kδは血液がん細胞の増殖や生存に重要な役割を果たします。ME-401はPI3Kδ のアイソフォームに対して高い選択性を示し、他のPI3Kδ阻害剤とは異なる医薬品特性を有しています。本剤は様々なB細胞悪性腫瘍に対する臨床的な評価が行われており、米国FDAは最近本剤をファスト・トラックに指定しました。
MEI Pharmaは、化学療法および抗CD20抗体を含む少なくとも2回の全身治療が奏功しなかった濾胞性リンパ腫を対象としたME-401単剤の有効性、安全性および忍容性を評価する第2相試験を現在実施しています。その結果は米国食品医薬品局(FDA)により迅速承認(accelerated approval)される際の主要な根拠資料となる予定です。
また米国ではB細胞悪性腫瘍を対象に、ME-401の単剤療法ならびにリツキシマブまたはザヌブルチニブとの併用療法を評価する第1b相試験も進行中であり、日本では協和キリンが低悪性度B細胞悪性腫瘍を対象とした単剤療法の第1相試験を2019年に開始しています。
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