腎性貧血治療剤「ダーブロック錠」の国内発売のお知らせ
協和キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和キリン」)は本日、経口投与可能な腎性貧血治療剤「ダーブロック錠」(一般名:ダプロデュスタット、以下「本剤」)を本日より発売することをお知らせします。
ダーブロック錠は低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害剤(HIF-PHI)と呼ばれる薬剤であり、骨髄での赤血球産生を促すことで腎性貧血を改善します。本剤はESA注射剤と異なり、投与の負荷や低温保管の必要がない、経口投与が可能な新たな治療の選択肢として開発され、本年6月29日にグラクソ・スミスクライン(代表取締役社長:ポール・リレット、本社:東京都港区、以下GSK)が国内医薬品製造販売承認を取得しました。本剤は透析を受けていない患者さんへの使用も可能となっているため、本剤の発売により、多くの腎性貧血患者さんに利便性の高い治療選択肢を提供できるものと期待しています。
なお、2018年に締結した戦略的販売提携契約に基づき、本剤の流通・販売業務は協和キリンが独占的に行います。また、医療機関などへの情報提供活動は協和キリンが実施し、MSL活動はGSKと協和キリンが協働で実施します。
協和キリンの重点領域であり強みとする腎領域のラインナップに本剤が加わることで、慢性腎臓病患者さんや医療従事者の皆様により幅広い治療法のご提案が可能となり、さらに多くのニーズにお応えしていけるものと考えています。
協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。
製品情報
製品名 | ダーブロック錠1 mg ダーブロック錠2 mg ダーブロック錠4 mg ダーブロック錠6 mg |
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一般名 | ダプロデュスタット |
効能・効果 | 腎性貧血 |
薬価 | ダーブロック錠1 mg105.40円/錠 ダーブロック錠2 mg185.80円/錠 ダーブロック錠4 mg327.40円/錠 ダーブロック錠6 mg456.10円/錠 |
製造販売承認取得日 | 2020年6月29日 |
薬価基準収載日 | 2020年8月26日 |
発売日 | 2020年8月26日 |
- 腎性貧血について
- 貧血とは、酸素を体内に運ぶ赤血球の減少やヘモグロビン濃度の低下を指す状態であり、一般的に、貧血の診断にはヘモグロビン濃度が用いられます。腎臓はエリスロポエチンなどのホルモンを産生することで赤血球の産生を促しますが、腎障害のある患者さんでは、エリスロポエチンが十分に産生されないため、貧血がよくみられます1。腎機能の低下に伴い貧血の発生率は高くなり、日本ではステージ3~5のCKD患者のうち約32%に貧血が見られると報告されています2、3。
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- Anemia in Chronic Kidney Disease. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases.
https://www.niddk.nih.gov/health-information/kidney-disease/anemia - Akizawa T. et al. Burden of Anemia in Chronic Kidney Disease Patients in Japan: A Literature Review. Ther Apher Dial. 2018;22(5):444-56.
https://doi.org/10.1111/1744-9987.12712 - Imai E. et al. Prevalence of chronic kidney disease in the Japanese general population. Clin Exp Nephrol. 2009 Dec;13(6):621-30.
https://doi.org/10.1007/s10157-009-0199-x
- Anemia in Chronic Kidney Disease. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases.