掌蹠膿疱症を対象としたルミセフ®の第3相臨床試験データをEADV 2022(欧州皮膚科性病科学会議)で発表

協和キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和キリン」)は、2022年9月7日から10日に開催される欧州皮膚科性病科学会議(European Academy of Dermatology and Venereology, EADV)において、掌蹠膿疱症(Palmoplantar Pustulosis, PPP)※1を対象として実施したルミセフ®(開発コード:KHK4827、一般名:ブロダルマブ(遺伝子組換え))※2の第3相臨床試験の結果をポスターにて発表することをお知らせします。発表要旨は学会ウェブサイト(リンクpdfが開きます)から閲覧可能です。

Poster ID
P0454
Abstract ID
85
演題
Efficacy and Safety of Brodalumab, An Anti-interleukin-17 Receptor A Monoclonal Antibody, in Japanese Patients with Palmoplantar Pustulosis: 16-Week Results of a Phase 3, Multicenter, Randomized, Double-blind, Placebo-Controlled Study
日本人掌蹠膿疱症患者を対象としたブロダルマブ(IL-17RAモノクローナル抗体)の有効性及び安全性:16週、多施設共同、無作為化、プラセボ対照、第3相二重盲検比較試験

既存治療で効果不十分な日本人PPP患者におけるブロダルマブの有効性及び安全性を評価した第3相臨床試験について、投与16週までの二重盲検比較期のデータを報告しました。有効性の主要評価項目(投与後16週におけるPPPASI※3合計スコアのベースラインからの変化量)において、ブロダルマブ群(13.73 [95% CI: 10.91, 16.56])はプラセボ群(8.45 [95% CI: 5.76, 11.13])と比較して統計学的に有意な改善(P=0.0049)を示し、ブロダルマブの有効性が検証されました。
  また、副次評価項目の多くにおいても、プラセボ群と比較してブロダルマブ群で改善又は改善傾向が認められました。
  安全性について、プラセボ群と比較してブロダルマブ群で多く認められた有害事象は外耳炎、毛包炎等でした。重篤な事象及び重症度が高度な事象の発現は少なく、忍容性が確認れました。

協和キリンの執行役員 研究開発本部長 鳥居義史は次のように述べています。「今回のEADVで、PPPを対象とした本剤の治験結果を報告できたことを喜ばしく思います。また、多くのPPP患者さん及び医療機関にご協力いただき、臨床試験を実施できたことに感謝申し上げます。PPPにおいては、手のひらや足の裏の症状により患者さんの日常生活に支障が出るため、患者さんの生活の質を改善する新たな治療薬が求められています。当社は、本剤がPPP患者さんのアンメット・メディカルニーズに応える薬剤となることを強く期待しています。」

協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

※1掌蹠膿疱症
掌蹠(手のひらや足の裏)に無菌性の水疱や膿疱(膿をもった水ぶくれ)が繰り返し生じる難治性の皮膚疾患です。病変発現部位が人目につきやすいことや、掌蹠の症状に伴う痛みや痒み、関節痛等を伴うことにより、生活の質が損なわれやすい疾患であることが知られています。
※2ルミセフ®
ルミセフ®(ブロダルマブ)はインターロイキン(IL)-17受容体Aに対するヒト型抗体であり、IL-17受容体Aに特異的に結合することにより炎症性サイトカインであるIL-17A、IL-17A/F、IL-17F、IL-17C等の機能を阻害します。本剤は2016年7月に、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として、世界に先駆けて日本で承認を取得しました。また2020年11月に、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎を適応症として追加する承認を取得しました。
※3PPPASI(PPP Area and Severity Index)
PPP病変の面積及び重症度をグレード化するための評価尺度です。
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