People & Culture私たちの「KABEGOE Principles」を現場に根付かせる-4つの実践例

協和キリングループはVision 2030の実現に向けて、戦略として「Story for Vision 2030」を掲げると同時に、それを力強く実行できるチーム(人・組織・カルチャー)をつくることに注力しています。そのために、ありたいチームを形づくる行動を具体的にまとめた「KABEGOE Principles」を掲げ、日々の判断や行動の拠り所としてグローバルに共有しています。

2025年にKABEGOE Principlesを世界の各拠点で同時に導入してからは、複数の地域・機能から手挙げで集まった従業員が中心となり、その定着に向けた取り組みを進めてきました。狙いは、11個のPrincipleを単に理解するだけでなく、自らの仕事と結びつけ、自然に行動として発揮できる状態をつくることです。

画像:KABEGOE Principlesの内容

取り組みの結果、「KABEGOE Principles」が現場の行動指針として息づき、成果につながっている事例を現場の担当者から聞きました。

Healthcare Café-語られる声の先にある、真のニーズを探して

新見大輔/研究本部 創薬基盤研究所

画像:新見 大輔(Healthcare Caféで司会をする様子)

「Healthcare Café(ヘルスケアカフェ)」は、患者さんやご家族との対話を通じて、真のニーズを知り創薬に活かすための取り組みです。製薬企業3社が合同で実施しており、2025年12月に行われた第10回は、輸血療法をテーマに当社が主催しました。

私は普段、抗体の精製や品質評価といった研究業務を担当しており、患者さんから直接お話を伺う機会はほとんどありません。だからこそ、創薬初期から患者さんの声に触れ、その視点を大切にする姿勢を研究の現場にも根付かせたいと思い、Healthcare Caféの運営メンバーに手を挙げました。

私たちは薬を届ける企業であると同時に、患者さんの人生に寄り添い、新しい価値を生み出す存在でありたいと強く思います。患者さんそれぞれに深いジャーニーがあり、そこには治療に向き合う中での葛藤や不安、希望や願いが詰まっています。多くの従業員に、この思いを伝えたいです。

最速で治療薬を届ける

安部祐子/生産本部 バイオ生産技術研究所

画像:安部 祐子

バイオ医薬品は近年、二重特異性抗体など複雑な分子形態へとシフトし、開発の難易度が高まっています。その中で、私たち生産本部・品質本部の研究チームは、培ってきた技術力を結集し、「分子形態が複雑であっても開発スピードを上げる」という命題に日々向き合い、挑戦しています。

バイオ医薬品の初期開発を加速化する独自の戦略として、細胞構築の加速化技術はすでに複数の品目に適用され、開発期間の短縮という成果が現れ始めています。私たちが目指すのは、「初期開発期間の最大2年短縮」です。日々胸に刻む“私たちの志”には、「スピードをあげよう。いまこうしている間も、病とけんめいに闘う人がいる」というフレーズがあります。この信念のもと、チーム一丸となってこれからも邁進していきます。

サプライチェーン変革を支える「スーパーチーム」の挑戦

Kaito Nihira, Ph.D./Director, Global Operational & Digital Transformation, Kyowa Kirin International Plc
Chi Li BSc. MSc. MRSC./Global Supply Chain Transformation Head, Kyowa Kirin International Plc

画像:Kaito Nihira(左)とChi Li(右)

私たちは、協和キリンのサプライチェーン変革を推進する中核的な取り組みを担当しています。
「End to Endで卓越したサプライチェーンを追求する」というビジョンのもとに、サプライチェーンマネジメントをはじめ、営業・マーケティング、品質、財務、IT、生産、プロジェクトマネジメントなど、さまざまな分野の専門人材が地域を越えて参画し、ワンチームで進めてきました。
このプロジェクトでは、サプライチェーンを「シンプルかつ標準化、デジタル化」された形に進化させるため、従来の部門ごとの最適化だけでなく、計画から製造、流通までを一つのプロセスとした全体最適を目指してきました。
その結果、意思決定のスピードが向上し、役割や責任が明確になるとともに、グローバルと各地域の連携も一段と強化されつつあることから、ビジョンを共有したスーパーチーム(Super Team)の力が発揮された代表的なプロジェクトとして評価されています。
今後もこのチームでビジョンを共有し、プロセスやシステムの刷新にとどまらず、ビジネスの持続的成長と患者さんへの価値提供を両立させる、強靭なサプライチェーンの実現に取り組んでいきます。

コンプライアンス-楽しみながら参加できるキャンペーンを展開

Hi Jung Park/Director of Legal & Compliance for the APAC Cluster

画像:Hi Jung Park

「コンプライアンス」は、“紙の上のルールの話”に感じられがちですが、本来“Do the Right Thing”は、毎日の業務で自然に実践していくものです。そこで、韓国・台湾・オーストラリアのメンバーでチームを作り、アジア太平洋地域(APAC)で共通のコンプライアンス文化を強化するためEthics Week2025を企画・開催しました。

Ethics Week2025の期間は「One APAC, One Ethics Journey」をテーマに、取り組みを進めました。コンプライアンスはただ“説明される”より、実体験のほうが腹落ちします。そのため、国ごとのルールを基に各国の実態に合ったシナリオ型トレーニングを実施しました。また、意思決定の前に一呼吸おく「Pause & Think」の習慣を広めるため、従業員にそれを想起させるデザインのソックスを配布し、足元を見るたびに「行動の前にPause & Think」を思い出してもらうSocks Challengeを行いました。このような楽しくクリエイティブな取り組みは、コンプライアンスを文化として広げるのに効果的でした。

今回は、国ごとのコンプライアンスのイベントではなく協和キリングループのAPAC全域のイベントとして開催することで、各国・地域向けの学びと共に、国や地域を越えた一体感を醸成することができました。今後も規制の変化に合わせたトレーニングを継続し、国を越えた学び合いや、情報発信を続けていきたいです。

ビジョンを共有し、対話と挑戦の輪を広げていく

今回お伝えした現場の取り組みについて、Chief People Officer (CPO)の板垣祥子は、次のように述べています。「社内向けサーベイでも、チェンジマネジメントの観点から着実な進展が見られます。経営陣の強い想いを契機に作り上げたKABEGOE Principlesが従業員一人ひとりの深い共感を得て、私たちがSuper Teamとしてさらなる成長へ力強く歩みを進めるための指針となっていることをうれしく思います。部門や地域、職種を越えてビジョンを共有し、対話し、挑戦する。その積み重ねが、One Kyowa Kirinとしての一体感と、Life-changingな価値― 病気と向き合うすべての人々の笑顔を生み出すKABEGOE Cultureの醸成につながっています」

協和キリングループでは、今後も世界各地でKABEGOE Principlesの実践を進めていきます。

画像:従業員に配布しているKABEGOE Principlesのミニ冊子