特別対談 新型コロナウイルス感染症拡大による社会変化と協和キリンへの影響

社外取締役(取締役会議長) 森田 朗 × 代表取締役社長 宮本 昌志 社外取締役(取締役会議長) 森田 朗 × 代表取締役社長 宮本 昌志

本記事は協和キリンアニュアルレポート2020より、当社代表取締役社長宮本と当社社外取締役森田氏の特別対談記事からの一部抜粋です。対談記事の全文はこちらpdfが開きます

宮本新型コロナウイルスのパンデミックによって、社会が大きく変化しつつあります。特に医療分野においては、非接触の方向へコミュニケーションや診療体制が進んでおり、患者さんの動きも変化してきています。

当社グループの扱う製品の中には、治療によるベネフィットと感染リスクのバランスを考慮し、投薬のための通院回数の削減を促すガイドラインの対象になったものもあります。また、医療機関への訪問などの活動が制限され、特に新製品のプロモーションなどは満足のいくレベルで実施できていないものもあります。感染拡大のリスクを抑えるため、またこのような状況に対応するために、ウェブ配信による情報提供や、メール・ウェブ会議ツールなどを駆使した医療従事者とのコミュニケーションを続けています。

今後は、こうした非接触の環境が定着していくはずで、私たちがその環境にいかに対応できるかが一つ大きなポイントになると考えています。これはチャンスでもあり、リスクでもあります。大規模なリソース・投資が必要であった活動も、非接触の環境下においてデジタル技術を駆使することで、低コスト化が可能になる場合があります。このことは、メガファーマと比べて規模の小さい当社のような企業でも、グローバルを舞台にチャレンジしやすくなったとも考えられます。この点は、まさにチャンスといえます。一方で、この流れに対して、早急に会社の体制をデジタルシフトできなければ、大きなリスクにもなります。

森田そのとおりです。デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は、新型コロナウイルスによって変容した社会の中では、製薬企業に限らず、すべての企業にとって最重要テーマとなります。デジタル技術によって、新たな仕組みやサービスを他社に先んじて創出するという気概を持って経営を行うべきです。

さらに、今後はあらゆる情報をデジタルデータとして管理し、活用することがキーとなります。イスラエルにおけるコロナワクチンの接種が良い例です。同国はマイナンバーで個人の健康記録をデータ管理しており、いつ誰が接種したかなどをきめ細かく記録しています。

これらデータを分析し、ウイルスの感染拡大をコントロールしようとしています。

こうした、ビッグデータ、さらにAIの活用は、製薬会社こそが積極的に取り入れねばなりません。治験コストも大きく低下し、新薬開発のスピードも上がるはずです。当然それは患者さんにとっても大きなプラスになります。

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