GrowthLife-changingな価値創出のための財務戦略

本記事は協和キリンアニュアルレポート2020より再構成したものです。アニュアルレポートはこちらpdfが開きます

成長性、イノベーション創出能力、収益性を高め、中長期的なROE向上と継続増配を目指す。

2021-2025年中期経営計画の計数ガイダンスについて

当社グループは、2021-2025年中期経営計画において、2025年以降の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指すための重要な財務指標(KPI)として「ROE」(自己資本利益率)を掲げ、株主資本コストを安定的に上回る「10%以上」(参考:2020年7%)をできるだけ早期に達成し、この水準を中長期的に維持向上させていくことを目標としています。

この目標実現のためには、「成長性」「イノベーション創出能力」「収益性」の3つを持続的に高めていくことが重要と考えており、そのための指標として、「売上収益成長率」「研究開発費率」「コア営業利益率」の3つをKPIとしています。

執行役員 財務経理部長
川口 元彦

まず、「売上収益成長率」(成長性の指標)については、グローバル戦略品の収益拡大・価値最大化のための取り組みをさらに推進し、また、次世代の戦略品を着実に上市していくことで、中期経営計画期間の5か年を通じて「年平均10%以上」の飛躍的なトップライン成長を目指します。一方で、研究開発費については、2025年以降の成長を加速・牽引するパイプラインの充実のために、「研究開発費率」(イノベーション創出能力強化の指標)「18~20%」(参考:2020年16%)を目処に積極的な研究開発投資を継続的に実行しながらも、コストコントロールの強化による販管費率の低減など収益性の向上に取り組むことで、計画最終年度の2025年には「コア営業利益率」(収益性の指標)を「25%以上」(参考:2020年19%)に高めることを目標としています。

財務指標(計数ガイダンス)は、ROE 10%以上、売上収益成長率でCAGR*1 10%以上、18~20%を目処に研究開発に積極投資、コア営業利益率を2025年度に25%以上、配当性向は、40%を目処に継続増配とします。中期経営計画期間の5か年を通じて「年平均10%以上」の飛躍的なトップライン成長を目指します。

これら3つの財務指標の目標達成に取り組み、売上収益の成長率を上回るコア営業利益とコアEPSの成長を実現することにより、「中長期的なROE向上」と「継続増配」を実現し、グローバル・スペシャリティファーマとしての安定した収益構造の確立と持続的な成長を目指していきたいと考えています。

キャッシュ・アロケーション、成長投資について

2021-2025年中期経営計画の5か年のキャッシュ・アロケーション計画では、資金の源泉として、2020年末で保有する約3千億円の手元資金に加えて、5か年で新たに生み出すキャッシュとして8千億円以上の研究開発費控除前営業キャッシュ・フローの創出を見込んでいます。なお、資金調達方針に関しては、引き続きネットキャッシュポジションの確保を原則としますが、手元資金に加えて、戦略的な大型投資案件に備えた借入余力と機動的な資金調達手段(CP、コミットメントライン)も確保し、十分な財務柔軟性を維持します。

2021-2025年中期経営計画の5か年のキャッシュ・アロケーション計画では、資金の源泉として、2020年末で保有する約3千億円の手元資金に加えて、5か年で新たに生み出すキャッシュとして8千億円以上の研究開発費控除前営業キャッシュ・フローの創出を見込んでいます。5か年の投資計画としては、うちR&D投資に約4千億円、設備投資に約1千億円を予定しており、戦略投資に対しては機動的かつ積極的に投資を実行していきます。

当該キャッシュのアロケーションとしては、2025年以降の持続的成長と企業価値最大化に向けた成長投資(R&D投資、戦略投資、設備投資)を最優先に考えています。5か年の投資計画としては、うちR&D投資に約4千億円、設備投資に約1千億円を予定しており、戦略投資に対しては機動的かつ積極的に投資を実行していきます。

R&D投資

当社グループは、バイオ医薬品の分野において世界でもトップ水準の研究開発力・自社創薬力を有していると自負しています。そのイノベーション創出能力をさらに高め、2025年以降の持続的成長を実現するために、2021-2025年中期経営計画においては、売上収益の18~20%を目処に研究開発費を継続的に積極投資することを目標としています。研究開発活動への資源投入としては、KHK4083、KW-6356、ME-401などの次世代のグローバル戦略品を中心とするパイプラインの価値最大化を目指した開発投資に注力するとともに、多様なモダリティを駆使して画期的新薬を生み出す技術プラットフォームの構築など長期的なイノベーションに向けた研究投資も積極的に行い、Life-changingな価値を持つ新薬を継続的に創出することを目指しています。

戦略投資

自社での研究開発に加えて、オープンイノベーションを積極活用した創薬技術などの外部イノベーションの取り込みやパイプラインの獲得を目的として、戦略的なパートナリング活動(導入・提携等)やM&Aなどの外部資源の活用にも積極的に取り組み、中長期的なグローバルパイプラインの拡充や、グローバル戦略品とのシナジー創出、Only-one valueの創出機会の拡大を図ることにより、さらなる持続的成長の加速を目指します。これらの戦略的な成長投資に関しては、社長の宮本を中心に月2回程度の頻度で開催している「戦略的投資検討会議」において具体的な案件の検討を積極的に行っています。

設備投資

グローバル戦略品の価値最大化に向けた競争力ある事業基盤整備のための投資も積極的に実施します。特に、安全で高品質な医薬品をグローバルに安定供給するための強固な品質保証・生産体制の確立に注力します。また、グローバルにビジネスを展開していく中で、機能強化の必要性を認識しており、グローバルガバナンスおよびリスクマネジメントの強化や、戦略的なIT・デジタル活用基盤の構築に向けた投資など、グローバル・スペシャリティファーマとしての持続的な成長を支えるグローバルな事業基盤の早期確立を目指します。

これらの投資案件や開発プロジェクトの事業性評価においては、投資家の皆さまが当社に期待する資本コスト(WACC)を反映したハードルレート(地域別)を用いた正味現在価値(NPV)と期待現在価値(EPV)を定量的な基準としています。投資の判断においても、資本コストを上回るリターンの創出による中長期的な企業価値向上への寄与を重視しています。

株主還元について

配当方針については、2021-2025年中期経営計画で掲げたコアEPSに対する配当性向40%を目処とし、中長期的な利益成長に応じた安定的かつ継続的な配当水準の向上(継続的な増配)を目指していきます。この方針に基づき、2021年度の配当については、2020年度より2円増配の46円と、5期連続の増配を予定しています。また、自己株式の取得についても、株価状況等を勘案したうえで機動的に検討します。

配当方針については、2021-2025年中期経営計画で掲げたコアEPSに対する配当性向40%を目処とし、中長期的な利益成長に応じた安定的かつ継続的な配当水準の向上(継続的な増配)を目指していきます。この方針に基づき、2021年度の配当については、2020年度より2円増配の46円と、5期連続の増配を予定しています

日本発のグローバル・スペシャリティファーマとしての持続的成長と企業価値最大化に向けて、成長性、イノベーション創出能力、収益性を高め、中長期的なROE向上と継続増配を目指してまいります。

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