私は、開発候補になるバイオロジクスの精製やその品質評価をする仕事をしています。そのため普段は、患者さんや病気について調べたり、直接話を聞いたりする機会はほとんどありません。だからこそ、Healthcare Caféを通じて患者さんと実際にお話しし、創薬初期の段階から患者さんの考えを知る文化を研究員の中にも作りたいと思い、運営メンバーに手を挙げました。価値ある薬をもっと早く届けるための大事な一歩にしたいと考えたのです。
メンバーが集まって、テーマを決めるときは、人によって関心分野が違いました。だからこそ本当に意味のあるテーマについて、よい議論ができたと思います。企画が固まってからは、それぞれの専門性や経験を活かして、メンバーが積極的に動いてくれました。まさに、KABEGOE Principlesの「ビジョンを共有したスーパーチームになる」です。違いをうまく活かして一つの目的に向かえたことは、大きな学びでした。
準備を進める中で、樋口さんや橋本さんには貴重なお時間を頂戴し、じっくりとお話を伺うことができました。そして気づいたのが、患者さんの視点を知ることは、疾患や治療法への理解につながるだけではないということ。患者さんを取り巻く社会や文化を知り、より良い医療体験を一緒に作るための第一歩なのです。私たちは薬を届ける企業であると同時に、患者さんの人生に寄り添い、新しい価値を生み出す存在でありたいと強く思います。統計上では「n=1」として扱われる患者さんにも、それぞれに本当に深いジャーニーがあり、その中には治療に対する葛藤や不安、希望や願いが詰まっています。今回の経験を通じて、私自身が感じたこの思いを、ぜひ社内の多くの従業員にも伝えたいと思っていますし、皆さんにも「薬を作る意義」というものをもう一度考えてほしいと強く思っています。(リーダー 研究本部 創薬基盤研究所 新見大輔)
